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株本



新賢明なる投資家

ベンジャミン・グレアム
ジェイソン・ツバイク



株式投資の世界では有名なウォーレン・バフェット氏の師にあたるベンジャミン・グレアム氏の一般の人に向けた株式投資に関する本です。
この本の初版は1949年に出版され、バッフェット氏も自身が19歳のときにこの初版本を読んでいます。
アメリカ株式市場での株式投資の至宝といえるでしょう。

私は、この本をある程度株式投資を経験し(1年ほど)、ある程度損もしたことがある人に、非常に薦めたい本です。
この本ほど、地道に検証を重ねている本もないと思われますし、如何に人は投機的に走りやすく、自分の基準を変えてしまいやすいかを経験された上で読まれると、この本の言わんとしていることが心に響くと思われるからです。

生涯にわたって投資で成功するためには、どのようなことに気を付けるべきか、どのようなコントロールが必要かを出来るだけ分かりやすく書いています。
ですから、短期的な投資の方法とは無縁の本です。
以下のことを求めている人には、この本は向いていないと思われます
  • 短期で投資を考えている
  • テクニカル分析だけを重視する
  • 良い株、悪い株があると考えている
  • 売買するタイミングを待てない
10年、20年、30年単位での変化を捉えたときに、ある銘柄の株式相場での動きを客観的に見て、ベンの考えた投資戦略を検証し、バリュー投資とは何なのかを分かりやすい形で見せてくれます。
テクニカル分析を重視する人には、あまり面白い内容ではないかもしれませんが、ファンダメンタルもテクニカルも、出来るだけ長期にその検証を行ったときに、その真実が見えてくるのも事実でしょう。

この本は、少し値が張りますが、それだけの価値が有る本だと思います。 今巷に溢れているここ5年や10年のことだけを取り上げて、如何に儲かったかなどという本とは格が違います。 それは、この本を書いたベンが考え、行動し、経験した1930年代から1970年代のアメリカ市場での検証が含まれているからです。

要約すると、
  1. バリュー投資(しっかりした基盤の企業を見つけて、その株が安いときに買う)の成功率が高い。
  2. 市場は同じような過ちを繰り返す(30〜35年周期で起こることがよくある、たぶん世代交代で先の経験が忘れられるのが原因であろう)。
  3. 投資ファンド(投資信託)とインデックスファンドでは、インデックスファンドのほうがリスクを回避できる。
  4. インフレのときは債権、デフレのときは株式に投資することが理に適っている。
  5. 成長株の定義には要注意、何年先までのまだ達成できてない利益まで見込んでいるのかを考える。
等のことを、20年の間に(初版が1949年で、改訂を重ねて1973年に第4判を出している。 改訂のたびに、前半に書かれていたことが検証されなおしている。)、確認され続けている。
これほど真面目に、熱心に株式投資についての検証を重ねた本は他にないのではないだろうか。 私の知っているはんいでは無い。

ベンの死後、その意思を引き継いでジェイソン・ツバイク氏が1990年代から2002年にかけての同じアメリカ市場で、ベンの理論がいまだに通用するのかどうかを、ベンが書いたことを全く触らず、各章に注解という形で加筆して、まだ記憶に新しいワールドコムや、エンロンの話などを題材にしながら検証しなおしている。

税制の変更や、会社法の変更などで、ベンの時代とは明らかに違う部分(ストックオプションの適用や、転換社債の運用利点など)については、確かに当てはならなくなっているが(ルールが変わったのだから、仕方ないでしょう)は少しはありますが、その根幹を成すものがこうも歴史は繰り返すを文字通り目の当たりにすると、自分も含めて人の愚かな部分を見る思いがします。

ジェイソンのその鋭い考察に、尊敬の念が絶えません。 彼の株価の裏に隠れている会社の運営、投機家や一般投資家の心の動きを読み取り、その事実を平易にかける文章力のお陰で、この難しい内容も何とか理解できたような気がします。

この本の中には、全くテクニカル分析についての事は出てきません。 ですがテクニカル分析が得意で傾倒している人でも、読んでみて学べるところは多いと思われます。


確かに、高い本だとは思いますが、それだけの内容があると思います。 古本屋で見つけられたらラッキーだと思います。
アメリカ市場のことが日本市場には当てはまらないと思う方も、騙されたと思って読んでみてください。
税制の違いで、債権投資や、投資信託の運用にかかる判断基準が違うところがありますが、それは調整できること。 それよりも何故良い株・悪い株とう考えではなく、良い株価・悪い株価という考え方のほうが投資に必要なのかが見えてくると思います。


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